伊藤病院について
伊藤病院に入院、手術してみて思ったところをまとめておく。
(よい点)
- 甲状腺の専門病院なので安心感がある。
- 何でもシステマチックに進められている。(これはある意味事務的な対応で人によっては物足りなさを感じるかもしれないが)
- スケジュール表で手術前や手術後に何をするかが見える化している。また同じような病気の人が病室にいるため「これからどうなるんだ」のような不安はない。
(悪い点)
- 病室外の騒音が気になる。夜中まで車の通行が多いのでエンジン音が響く。また私の病室は談話室のすぐ横だったので、入院患者やお見舞いの人の話し声がよく聞こえる。
- 入院するまで長い時間待たなければならない。私の場合は6月に予約して入院は11月末だった。
- 医師や看護師の説明が物足りないと感じることがある。ある程度までは話はしてくれるが、それ以上はこちらから色々と聞かないと答えてもらえない。また、看護師によって言っている内容が違う点があった。
若干の不満点もあるが、伊藤病院で手術してよかったと思う。
退院後自宅療養
退院後1週間は自宅療養のため会社は休み。入院生活で体力的に少し落ちていると思うのでリハビリがてら散歩したり過ごしていた。
退院日には首のところに内出血が目立っていたけれど、数日でほとんどなくなった。
傷口にはテープを貼っているが、少しかゆくなってくる。乾燥肌なのでこの季節は結構キツいかもしれない。
傷口の痛みはないけれど、首を上に向けると引っ張られる感覚があり、少しつらい。しばらくは首に負担をかけないように気をつけよう。
退院日
ついに退院の日。
傷口はこんな感じ。
傷口の上に黒ずんでいるところがあるが、これは内出血でそのうちなくなるとのこと。
退院指導というのを受ける。退院後は1ヶ月程度傷口に茶色のテープ(ユウキバンという)を貼って保護する必要があって、その貼り方を教えてもらった。
まず上の半透明なテープを剥がすのだが傷口が開いてしまわないように肌が引っ張られないようにゆっくりとはガス必要がある。これが鏡を見ながらで結構難しかった。その後。3cmくらいに切ったテープを重なるように貼る。
1ヶ月たったらテープは貼らなくてもいいけれど、1年間は日焼けを避けなければいけない。冬はマフラーとかタートルネックとを着てればよいのだけれど、夏は首元を隠すのは少し大変かもしれない。
退院説明が終わったあと、腕のバンドを切ってもらいパジャマから普段着に着替え。11時くらいに会計をして1週間ぶりに外に出た。大過なく入院生活を終えて、すごい開放感があった。
入院7日目
起床後に採血をする。私の場合腕の血管がわかりづらいみたいで、注射針を刺す場所を探すのに時間がかかってしまう。そして刺す腕もやる人によって右腕だったり左腕だったりまちまちである。ちゃんと血管に刺さるかドキドキしながら待っていたけど無事に終了。さすがです。
血液検査の結果は午前中にはわかるということだったが、医師の説明は午後一になった。医者の説明では、手術で取った甲状腺の画像、血液検査の結果、退院後の留意点などの説明があった。
画像を見ると主要部分が白く変質しているのがわかる。大きさは12mmx10mm。パチンコ玉とかその程度。主要の大きい人は数センチにもなるそうだから、私のは小さめである。よくもまあこんな小さな腫瘍が見つかったものだなぁ。人間ドックを受けてよかった。
退院後の生活では、甲状腺を半分残しているので今のところは薬を飲む必要もない。手術した場所は1ヶ月程度テープで保護する必要がある。仕事はデスクワークなどは体調と相談しながら初めてよいとのこと。
ようやく全身シャワーが解禁。すっきりした。入院費の見積もりと診断書をもらった。食事は今日から普通食。昨日は食欲がなかったが、今日は差し入れでもらったふりかけを使って、少しは食べられるようになった。
あっという間の1週間で明日は退院だ。気づくともう12月。今日から表参道のイルミネーションが始まって見物客や警官の声が夜まで聞こえてきた。
入院6日目
手術後2日目。昨日は21時過ぎくらいに寝てしまったようである。少し疲れがたまっているのかな。
起き上がるときは、首に負担をかけないように横向きになり腕を使ってしなければならない。いつもの癖で首に力を入れると傷口に悪いみたいだ。
今日は首からドレーンの管を抜いた。ベッドに仰向けに寝ていたので抜くところは直に診られなかったけれど、痛みもなくあっという間に抜けた。抜いたところにはガーゼを当てられた。
また、手術前の検査でもやった経鼻内視鏡の検査を行った。これで手術後の声帯の動きを調べる。人によっては外来まで行ってやってこなければならないみたいだけれど、私の場合は病室のベッドの上でやった。担当医師がこの検査を出来るか出来ないかで決まるのだろうか?
鼻からプローブを入れるのはちょっと怖いけれど、かなり細いのであまり痛くはない。それでも少々涙は出たが。
検査の結果、声帯の動きは問題ないとのこと。特に声の出方も手術前との違いはない。今のところは何も問題なく経過している。
今日は下半身だけシャワーが浴びられる。頭はまだ洗えない。そろそろにおいが気になってきそう。
食事は今日もお粥。病院の食事にもだんだん飽きてきてしまった。
入院5日目
結局あまり眠れず朝を迎えた。傷口の痛みはあまり感じないが、ドレーンがつながっていることでちょっと違和感がある。
夜中に手術した傷口が少し腫れているみたいだったので、看護師さんが持ってきたアイスノンみたいなものを首に当てていた。出術前の説明では際出血した場合に再手術の可能性を指摘されたが、特に問題ないようである。
また、看護師が定期的にドレーンにたまった排出物(ほとんど血液かな)を回収していった。1回50ccとか30ccとか結句出ている感じなのだけど。
そうこうしているうちに朝食の時間。今日明日はお粥食となる。まだ少しのどに違和感があったけれど完食できた。
今日は医師の回診があって、その結果で予定通り退院するか決まる。回診の医師は手術担当医とは別だった。傷口を一瞬触って一言「予定通り金曜日退院」といって去って行った。その間30秒もなかったw
そのほか午前中に点滴を1本打って、終わってから手術前から刺していた針を抜いた。
今日は風呂もシャワーも入れず身体をおしぼりで拭いて着替え。
手術直後だったけれど、思ったよりは身体は大丈夫な感じであった。
入院4日目(手術当日)その2
19時過ぎに手術室からストレッチャーで病室へ運ばれた。ベッドに移されて3時間安静。点滴と酸素吸入、足には電動のマッサージ器を付けられている。意識は割合はっきりしていたと思う。少し吐き気がすると看護師に伝えたら、吐き気止めの点滴が追加された。
3時間後の22時頃に酸素マスクを外され、パジャマに着替え。手術で切開した右側が管が出ていてポータブルの吸引器に繋がれている。吸引器は負圧に設定されていて排出物がたまる仕組みである。(ドレーンと言われる)ドレーンが体外につながっている間は、下着やパジャマは前開きのものを着用しなければならない。
その後トイレに行く。そういえば、尿道のカテーテルは入っていなかった。他の人のブログであれを抜くのがすごい痛いと書かれてあったので若干不安だった。その点はよかった。その後ストローで水を飲んだ。少しずつ飲まないとむせる。
痛みは思ったよりも少ない。痛み止めの点滴の効果であろうか。0時40分頃点滴終了。ドレーンにたまった排出物を回収していった。
想像していたよりも辛さはなかったけれど、あまり眠れずに夜が更けていった。