入院1日目
予定時間の13時少し過ぎに病院に到着。ナースステーション前で身長体重を測ってから病室へ。病室は5人部屋で私のベッドは窓側だった。荷物をベッドサイドの棚に入れる。棚の下には小さい冷蔵庫が備え付けられていたので飲み物とかはそこに入れておく。
その後、必要書類の提出や看護師によるスケジュールや病室などの説明、担当医師の手術説明があった。スケジュールについては、入院から退院までの標準的なスケジュール表が配られている。スケジュール表には検査や処置日程の他、検温や食事を食べた量などを自分で記録する欄があって、やるべきことが見える化して疑問に思うことはなかった。
そのほかの内容は以下の通り。
- 右腕に名前と血液型が書かれたリストバンドを付けられる。点滴や食事等の本人確認に使われる。退院時まで外せない。
- 体温計を渡される。1日3回体温と脈拍、酸素量を計測する。
- 手術は月曜日の16:30頃からの予定。日曜日の21時から食事は禁止。飲み物は指定されたもの(水、お茶等)は月曜日13:30まで可能。
- 手術当日はひげを剃ること。(家からシェーバーを持ってきてもらうことにした)
- 入浴はシャワーまたは浴室。予約表に部屋番号と名前を記入する。シャワーは1コマ15分単位で2コマまで。入浴は40分。
- 診断書は病院書式のもの(会社に提出用)と保険会社提出用の2種類を依頼。会社用は退院までに貰えるが、保険会社用は病理検査結果がでる1ヶ月後に貰える。
- 貴重品は鍵付きの引き出しに入れる。
- テレビはカードを購入して見ることが出来る(1000円で1000分)。残ったカード度数は精算機で払い戻しが出来る。
- 消灯は21時だが、テレビや壁面に設置されているライトは0時まで使用可能。テレビ音声はイヤフォンで聞くこと。
- 入院セットのパジャマ、タオルは交換が必要になったら看護師に言えば代わりを持ってきてくれる。
- 朝食をご飯食かパン食か選べる。(ご飯食にした)
病院食は夕食から。特に食事制限がある病気ではないので普通においしい食事だった。
もうすぐ入院
もうすぐ入院ということで準備などを進めていた。
【入院に必要なもの】
病院からもらったご案内によると以下のものを用意する必要がある。
- 保険証/診察券/医療券
- 印鑑/筆記用具
- 普段飲んでいる薬(10日分程度)
- ストロー2,3本
- 歯ブラシ
- コップ
- ティッシュペーバー1箱
- タオル/バスタオル
- 下着/パジャマ(前開きのもの) 3日程度分
- 洗面/入浴用具
- スリッパ
- 紙ショーツ1枚(全身麻酔で手術する人)
- イヤフォン
下着類は妻が面会にきたときに新しいものと交換してもらう。
【入院セット】
また、別途有償で入院セットがあり、以下のものが利用できる。
- 歯ブラシ/歯磨き粉
- コップ
- ティッシュペーバー1箱
- タオル/バスタオル
- パジャマ(前開きのもの)
パジャマやタオルは好きな時期に交換可能なので洗濯の手間がないのがよい。
【そのほか用意したもの(主に使ったもの)】
- 現金、小銭入れ(自販機で飲み物を買う)
- ふりかけ(食事に飽きた時用)
- パジャマの上にはおるもの(病室は寒いのかと思って)
- ひげ剃り(電気シェーバー)(手術前にひげを剃る必要がある)
- マスク/爪切り/綿棒
- 眼鏡ケース
- 手帳
- スマホ/タブレット/iPod(タブレットは暇つぶしのために今回購入した)
- 充電ゲーブル/延長コード(電源コンセントが1口しかないので、延長ケーブル等があった方がよい。私はUSBポートが突いている延長コードを持参した。)
- 書籍(たまっていた未読本を適当にセレクト)
荷物を何に入れて持って行くか悩んだが、退院時に重い荷物を持つのは避けたいので、キャリーバックにすることにした。
ちょっと実家に帰って親や友人の顔を見てきたり、仕事の調整をしたりとそちらの方でもまあ準備を進めていった。
手術前外来
伊藤病院へ手術前外来へ行ってきた。手術前外来は医師から手術の具体的な内容や合併症などについての説明がある。説明には家族も同伴して欲しいとのことだったので初めて妻と一緒に病院に行った。
医師による説明の前に、血液検査と常用している薬リストの提出をした。薬は緑内障の目薬くらいだったので特段問題なく終わった。
その後診察室に呼ばれて説明を聞いた。ちなみに説明してくださる方は手術執刀医とは別のようだ。
私の手術としては、以前説明があったとおり甲状腺左葉の切除と周辺リンパ節の郭清というものであった。切開範囲は鎖骨の少し上の部分を8cm程度、手術時間は1時間程度。また、右葉にも小さい腫瘍があったがこれは多分良性とのこと。
合併症としては、術後の出血の場合の再手術や発声障害などがあるが確率的には1%以下とのこと。
腫瘍は現時点の検査では悪性と断定できず、手術後の病理検査の結果で確定されるとのこと(1ヶ月後)。取ってしまえばどちらでも問題ないけれど、生命保険で貰える額が変わってきそうなのでその点では重要なところだ。
これで手術前の通院は終了である。あとは入院に向けた準備を進めていく。
手術前検査その2
前回の検査結果は9月始めに郵送されてきた。A4紙1枚で「異常なし」とのこと。あっさりした記載の割に結果が来るまで時間がかかった。
今日は手術前検査の2回目
- CT
- 採血
- 耳鼻科
CTは頚部(甲状腺)の検査で通常は造影剤を使ってやるとのことだったが、私が以前小児喘息だったことを告げると造影剤なしでの検査に変更となった。(副作用の影響らしい)
採血は腎臓の状況を確認するもののようだ。なぜ腎臓の検査が必要かは忘れてしまった。耳鼻科の検査は鼻からカメラを入れて声帯の動きが正常か確認するものであった。手術で甲状腺を摘出する際、声帯の神経近くを切るため声が出づらくなる可能性がある。そのため術前術後で声帯の動きをチェックするのだそうである。
今回も結果は郵送されるとのこと。次回は家族同伴で術前外来。
入院決定
入院先をどうするか数日考えた結果、やはり専門の伊藤病院に診てもらったほうがいいと思った。仕事を2週間程度休むのは厳しいが、年内に手術が終わるならば年明け1-3月の激務には耐えられると考えた。
その結果を胸に再び病院へ。診察室で今後のスケジュール(手術までにする検査等)の説明があり、別室で入院の予約をした。
病室は個室だと10月、大部屋だと11月末が最短で入れるとのこと。個室の方がまわりに気を使わずに過ごせると思ったが、1日あたり3~4万追加料金を取られるため止めて大部屋の予約を取った。金曜日入院で月曜日手術、退院が金曜日と8日間となった。
入院まで5ヶ月。その頃は季節が冬になっている。まだまだ遠い先に思えてくるだなぁ。
伊藤病院での検査
紹介された伊藤病院に行った。伊藤病院には検査のため、以下の回数通った。
(1)4月上旬:初診 血液検査、エコー検査
(2)(1)の約1週間後:検査結果を聞く、細胞診の予約
(3)6月中旬:細胞診
(4)(3)の1週間後:細胞診の結果を聞く
検査は前の病院でもやった血液検査とエコー検査の他、細胞診(下穿刺吸引細胞診)を行った。これは、甲状腺のしこり部分に細い針を刺して細胞を採取し病理検査により腫瘍が良性か悪性か判定するものである。
首付近に針を刺すのでちょっと怖い感じもあったのだが、針も細くそんなに傷みは感じず1分足らずで終わった。
これらの検査の結果、やはり甲状腺乳頭癌の可能性(99%)を告げられた、腫瘍の大きさは14mm程度、手術で甲状腺の切除と周辺リンパ節の郭清を行う必要があるとのこと。甲状腺の切除範囲は今後術前検査を行って決めていくそうだが、私の場合腫瘍のある左葉だけになりそうである。
今後は、手術をどの病院でするか検討して決まったら報告する流れとなる。伊藤病院で手術する場合、病室ベットの空きの関係で半年程度待つ必要がある。もっと早くしたい場合は他の病院を紹介するとのこと。子どもの高校受験もあるし仕事は年末に向けて忙しくなるので早めに出来るに越したことはないのだが、また病院変わってというのも手間がかかるし。結局その場で即決せずに少し時間をもらって検討することにした。